スポーツ庁長官に直撃取材!(前編) 「2020大会で、日本はどう変わりますか?」

#インタビュー

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いよいよ迫る、東京2020大会。世界最大のスポーツイベントを機に、日本はどう変わるのか? 東京の街並みは急速に変わりつつあるが、スポーツそのものや、私たちの暮らしは、どう変化するのだろう? スポーツ好きなら、誰もが気になる“近未来の日本”となれば、スポーツ庁、鈴木大地長官に、直接、話を聞くしかない! arbeee.netオープン記念、初回インタビューは、スポーツ庁の長官室からお届けする。

いよいよ迫る、東京2020大会。
世界最大のスポーツイベントを機に、日本はどう変わるのか?
東京の街並みは急速に変わりつつあるが、スポーツそのものや、私たちの暮らしは、どう変化するのだろう?
スポーツ好きなら、誰もが気になる“近未来の日本”
となれば、スポーツ庁、鈴木大地長官に、直接、話を聞くしかない!
arbeee.netオープン記念、初回インタビューは、スポーツ庁の長官室からお届けする。
「オリンピックに出られる人は、少ないわけですよ。参加するハードルは、とても高いですから(笑)。なので、2020大会は、皆さん、“みる”とか、“ささえる”とかの立場で参加してくれるはずです。でも、2020年以降は、自分が主役になって、自分なりのスポーツをつくる、そういう社会になると思っています」
鈴木長官の思いは、今までの競技スポーツの垣根を取り払い、もっと多くの人たちに向けられているようだ。

 

スポーツ庁 鈴木大地長官


〈プロフィール〉
すずき・だいち/1967年生まれ。1986年ソウルオリンピックの金メダリスト(100メートル背泳ぎ)。日本水泳連盟会長、日本オリンピック委員会理事を経て、2015年に設置されたスポーツ庁の初代長官に就任。日課のトレーニングは、長官室がある13階までの階段上りに加え、日々のウォーキング、ジョギング、自体重でのエクササイズ、月1回の仲間との水泳。












 

「スポーツ」の意味まで変わるかもしれない!?

私たちのスポーツを支えている、競技団体の大きな役割は、2つあるという。
ひとつは、トップ層も含めた選手の強化。
そして、もうひとつが、競技の普及や、推進だという。
この普及や推進は、認知度を上げるとか、子どもや社会人を含めスポーツをする層を厚くするなどのマーケティング活動がメインだ。
「マーケティングが上手くいけば、いい選手も生まれ、いい強化もできるので、認知度も高まります。そうなれば、子どもたちの人気も高まり、始めようと思う方や、続けようという方も増えます。競技を支えてゆく、いい形での運営が可能になってゆきます」
その結果、私たちのスポーツ環境も、きめ細やかなサービスで、向上してゆくという。
「競技団体も、トップが強くなりさえすれば良いというのではなく、競技の持つエンタテインメント性を追求したり、競技そのものをより魅力的にするために、いろいろ変化して、前に進んでいかなくてはなりません。そうした努力の積み重ねがあって、さまざまな形で、愛好者が増えてゆくのですから」
それは、民間もクラブチームや、スポーツクラブ、そして草チームでも同じだという。
「ラグビーであったら、各クラブも含めて、ワンチームですよ。みんな仲間だと、お互いスクラムを組んでもらいたいと思います。2020大会のトップの層の強化で、新しく始める人たちは増えますが、それはあくまで一過性です。持続可能にするには、しっかりした運営の能力や努力が要るのです」

 

“災害に強い街”に生まれ変わるきっかけにも

オリンピック・パラリンピックで、私たちの住む街は、どのように変わるのだろう?
「自然災害が多い国ですので、防災施設としてのスポーツ施設という考え方も出てきています。熊本県は、2016年に大きな地震に見舞われました。その時、地域の大きなプールが、全国から寄せられた物資の配送センターになったり、体育館が避難所になったりしました。蒲島郁夫知事も、“スポーツ施設で乗り越えられた”という話をされていまして、私も、街作りのひとつとして、スポーツ施設がなくてはならないと思っています」
これから新たに作られる、災害拠点にもなるスポーツ施設は、今までのスポーツ施設のイメージを一新した、街のシンボルのような存在になるかもしれない。

2020大会を機に、日本のスポーツは、より進化してゆく。
スポーツのイメージさえも変え、アスリートと観客の距離を縮め、競技を支える人々をまきこみ、街作りの考え方まで進化させる。
さらに、次回の続編で、鈴木大地スポーツ庁長官には、私たちスポーツ好きな人々の、普段の生活がどう変わるかを、聞くことにしよう。

 

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