「会社として新しい価値を創出していくためには、健康な心と身体で生き生きと、信頼できるチームで働くことが重要だ」

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さつきラン&ウォーク2023企業対抗戦・ウォーキングの部において、参加人数最多となる2291人が参加した大日本印刷株式会社。歩いた合計歩数はなんと4億7847万997歩!(1人1日平均6737歩)従業員の健康の保持・増進に向けた同社の取り組みについて、人事本部労務部の奥田新さん(55歳)、メディカルヘルスケア本部の亀井良介さん(37歳)、DNP ファシリティサービス健康づくり推進部の新井由希子さん(43歳)に話を聞いた。


 大日本印刷株式会社は日本全国と海外29都市に拠点を設け、連結で約3万人の従業員を抱える。1876年、当時の最先端技術であった活版印刷を用いた印刷事業で創業して以来、印刷技術を応用・発展させることでさまざまな分野にビジネス領域を広げてきた。「昔は株券などを刷っていたこともあります。ナノレベルの溝を掘って印刷のハンコを作っていたその「微細加工技術」を応用し、今では髪の毛一本よりも細いところに溝を入れて金属を流し込み基盤を製造する、といったエレクトロニクス事業のウエイトも大きくなっています。蓄電池の中の電気の液剤の外装にパッケージ技術を応用したリチウムイオン電池用バッテリーパウチは、電気自動車や電子機器に内蔵されていますが、世界トップシェアです。他にも建築材や医療用ミニチュア臓器など、事業領域は多岐にわたります」(亀井さん)

 そんな中「会社として新しい価値を創出していくためには、健康な心と身体で生き生きと、信頼できるチームで働くことが重要だ」という考えから、2021年4月に「DNP グループ健康宣言」が策定された。この健康宣言を従業員に広めていくために着目したのが「ウォーキング」だったという。「実は当社は15年ほど前から組合と共催でウォーキングイベントを毎年開催しています。毎回エリアを設定し、その場所でスタンプラリーをしながら歩きましょう、という3カ月間のイベントですが、エリアを限定するため全国施策にできないという課題がありました」(奥田さん)

 全国展開できるイベントを、と昨年春新たに「エンジョイWALKING」を企画。1カ月間で歩いた総歩数を報告すれば参加賞を贈呈する、という方式にすると2319人が参加した。秋にも開催し、今度は最大3人までのチームで参加した人に抽選で賞品が当たる、という形にすると参加者が3176人に増えた。「一定の効果を感じたので、今年も春と秋の2回開催しよう、ということになりました。しかし3000人を超えると集計も大変な作業になります。その中で白羽の矢が立ったのが、さつきラン&ウォーク企業対抗戦でした。実は昨年テスト的に4つの部署で参加していて、シンプルな運用面など魅力を感じたので、今年全社的に参加することにしたのです」(亀井さん)

 全国の拠点にあるデジタルサイネージでの告知やポスター掲示、社内web サイトへのバナー掲出などで従業員に周知。参加意欲を高めるため、31日間で18万6000歩(1日平均600歩)を超えた人の中から抽選で約100人に景品が当たる「お楽しみ抽選会」を企画し、ノースフェイスのウェストバッ
グや筋膜リリースガンなどの賞品を用意した。「私はこの1日6000歩を目標に、通勤時に一駅手前から歩いたり、休日はゴルフ観戦で歩数を増やしました。恐らくみな1日6000歩を目標にし、そのおかげで総歩数が4億歩を超えたのではないでしょうか」(奥田さん)


開催後のアンケートに約1700人が回答


 そのほかLINEのグループでお勧めのウォーキングスポットなどの投稿を呼びかけると「太宰府天満宮に行ったら紫陽花が咲いていました」「こんな面白いポスターがあった」など写真を添えた全国からの投稿で盛り上がったという。結果的に、31日間で18万6000歩を超えた人は1130人になった。

 開催後に実施したアンケートには約1700人から回答があり、「日々ランキングをチェックしてモチベーションになった」「駅でエスカレーターを使わず歩くようにした」「車を使うのをやめて歩いてみた」などの声が寄せられた。「実際、期間中は(本社最寄りの)市ケ谷駅で階段を使っている人が普段より多いと感じました。私自身は、ずっとほしかったアップルウォッチをこの機会に購入し、一歩でも増やすモチベーションにしました」(新井さん)

 「私はゴールデンウィークに子どもと都内の恐竜イベントに出かけて歩数を稼いだり、子どもが寝た後に23時から30分ほど、夜のウォーキングをしました。当社は事業が多岐にわたるため、多様な業種に携わる3万以上もの人にどうやって健康に仕事を続けてもらうかを試行錯誤する中で、特別に時間を割かなくても取り組めるウォーキングは最適だと考えています」(亀井さん)
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